桂米朝「持参金」

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上方落語

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あらすじ

ものすごく不精な男が主人公。彼のところに、以前五円を借りた友人が金の返済を迫りに訪れる。『ある時払いの催促なし』だったはずがこんなことになり困ってしまう主人公。と、そこへ長屋の吉兵衛さんが訪れる。話を聴くと、何と嫁さんを世話してくれるんだとか。ところがこの嫁さんが凄い御仁だったのだ。

「歳は31。体型は寸胴で、色は透き通るように黒い。額は恐山のようにジャカボコで繋がり眉毛、目は小さくて鼻は上を向いている。口は大きくて、それとは関係ないだろうが物凄いおしゃべりなんだ。知識は豊富なのだが口が軽い。しかも、最大の欠点としてお腹に来月産み月の赤ちゃんがいるんだが、如何?」

こんなものをもらいたがるはずはない。当然、男は断るが、吉兵衛さんに「五円の持参金が付く」と言われてもらうと即決してしまった。一安心していると最初の知人がやって来る。男が「お金の算段がついた」と言うと、知人は謝りつつ何故金が入用になったのかを話し始めた。

「実を言うとなァ、出入りしていた店の代理で会合に行ったんだが、そこで無理やり酒を呑まされてフラフラになっちまったんだよ。店に帰ってグロッキーになっていると、そこへ女中のお鍋がやって来て介抱してくれたんだ。酒で神経をやられていたのか、そのお鍋に手をつけて身ごもらせてしまったんだよ。だが、お鍋って奴が色は透き通るように黒くってねぇ・・・」

そこで何かおかしいことに気づく男。

「困ってさ、知り合いの吉兵衛さんに相談したら、『五円の持参金をつけて誰かに押し付けちまえ』ってアドバイスされたんだ。で、その“誰か”を吉兵衛さんに探してもらって、自分は五円を算段すべく走り回っていたんだ」
ここで話の道理が見えた男。知人に、吉兵衛さんから縁談を勧められ、その持参金で借金を返すつもりだと言うと知人はあきれ果ててしまう。

「俺がお前から五円を返してもらって、それを俺が吉兵衛さんの所へ持って行き、吉兵衛さんが持参金としてお前に渡す。お前が俺に五円返し、俺が吉兵衛さんに…。何だい、これじゃあ五円が只グルグル回っているだけじゃないか!?」

『金は天下の廻り物』

Wikipediaから引用)